ギターを弾くと腕が痛い、うまく押さえられない、歯ぎしりが原因かも

寝ている時に歯ぎしりしていませんか?
家族から「歯ぎしりがひどい」と言われることはありませんか?
寝ているので自覚はありませんし、一人で寝ている場合は誰からも教えてもらえません。
朝起きて、口が開きにくい、ろれつが回らない時がある、という人は寝ている時に歯ぎしりをしている証拠。要注意です。

あるいは、昼間にも、気がつくと歯を噛みしめていることがありませんか?
考え事をしている時、緊張する場面などでもよくやってしまいます。
歯のかみしめで、顎関節炎や、歯がすり減ったり、歯茎がゆるみ歯周病になることも。
ひどくなると「歯」そのものを噛み割ってしまう事さえあります。

そんな日常的な身体の状態が楽器演奏に関係があります。
ギターを弾くと腕が疲れる、痛い、うまく押さえられない。
そんな原因はこの歯のくいしばりかもしれません。
練習だけでは解決できない問題をお話しいたします。

目次
歯ぎしりが原因でミスタッチ?
歯ぎしりで難聴
顎関節炎(がくかんせつえん)がいつの間にか治っていた
歯ぎしりの原因
バラトレをおすすめ
まとめ

歯ぎしりが原因でミスタッチ?

一見、歯ぎしりは演奏には関係なさそうですが、歌手、管楽器奏者にはもってのほかです。
舌の働きが悪くなり発音に悪影響を及ぼします。
また、歯をかみしめていると、首、肩、背中、胸の筋肉にもかなり力を入れています。
それらの筋肉は頭や腕を動かす筋肉です。

特にギタリスト、ヴァイオリニストなどの弦楽器奏者やピアニストに、演奏中にも唇をぎゅっと硬く結んで演奏している人を多く見かけます。
唇を固く結んでいる時は、すでに歯をかみしめています。
つまり、腕は動きにくくなっているのです。

ご自分では気が付いていないかもしれませんが、演奏中の写真やビデオをチェックしてみてください。
かみしめている状態でも上手に演奏ができていたとしたら、本当はもっともっと上手に弾けるチャンスを逃しているのです。

また、かみしめがなくなれば演奏していても疲れが少なくなります。
将来、身体のトラブルに悩むこともなくなります。

歯ぎしりで難聴

顎の周りの筋肉が緊張していると、耳鳴りの原因にもなります。
音楽家にとっては致命的な、聴力の障害をまねきます。

私が20歳くらいの頃の実際の話です。

ある日、熱が出て耳が聞こえにくくなりました。
中耳炎かと思い耳鼻咽喉科に行きましたが、中耳炎ではなく、歯からきているかもしれない、歯科医に行くように、といわれました。
近所のクリニックではわからず、大学病院に行くと顎関節炎(がくかんせつえん)と診断されました。

そういえば、以前から口が開きにくく、開けるたびに「コキッ」という音がしていました。
大学病院で、マウスピースやアゴの筋肉を緩める電気治療などを続けることに。
その後、少しは改善されましたが完治することはなく、ビックマックを食べられるほどの大きな口は開けられませんでした。

それだけでなく、当時はひどい耳鳴りにも悩まされていました。
ギターの音が聞きにくくなるほどの時もありましたが、耳鳴りを解消できる方法はありませんでした。

顎関節炎(がくかんせつえん)がいつの間にか治っていた

バラトレ(身体のバランスを取りながら演奏するトレーニング)を始めて5年くらいすると、アゴの状態がよくなっているのに気がつきました。
口を開ける時に「コキッ」という音もしなくなり、大口を開けてお寿司を食べられるようになっていました。

おそらく身体の中の頭部のバランスが良くなり、首の筋肉の緊張がとれたせいでしょう。
下顎に力を入れることが少なくなってきたからでしょう。
いつしか耳鳴りも少なくなりました。

あんなに病院通いしていた頃は改善されなかったのに不思議ですね?
ギターを弾く時に左手に力が入いるクセも良くなりました。

歯ぎしりの原因

歯をくいしばる事を完全にやめるのはとても難しい事ですが、少しでもその時間を短くしたいものです。
夜の歯ぎしりがひどい時は、昼間も忙しく緊張している時間が多い時のような気がします。

さて、ではどうして噛み締めているのか?
その原因を判明しないとやめる事はできませんね。
1、顎の構造を勘違いしている
2、頭部のバランスが崩れて首、顎に力が入ってしまっている
3、心理的に不安やストレスを感じている
4、歯に問題があり、食事中の噛み方にクセがある
etc.
1~3は自分でも改善する事ができます。4、は噛み合わせ専門の歯科医にご相談下くださいね。
よくご自分の身体の状態や日常生活を観察してみてください。

噛み締めをやめるのには

では、どのように改善していったらよいでしょうか。

1、顎(あご)の構造を勘違いしている場合
顎とは上顎と下顎のことを指します。
上顎は頭蓋骨の一部で単独では動きません。
下顎は頭蓋骨にぶら下がっています。話す、食事をする時、動いているのは下顎です。
その関節(顎関節)は耳の穴の少し前にあります。この場所を勘違いしていませんか?

2、頭部のバランスが崩れて首、顎に力が入ってしまっている場合
首に力が入っているとアゴを動かす筋肉も硬く固まり動きにくくなります。
上顎、つまり頭蓋骨は脊柱の一番上と関節になっています。
下顎は顎関節からぶら下がっている状態で頭蓋骨とは別な動きができます。
でも、鏡で正面から見ると顔の下から首が始まっているように見えますね。
首と下顎と一体化していると思っている人にありがちです。
首の始まり(背骨の一番上と頭蓋骨の関節)は耳と耳の間くらいです。

3、心理的に不安やストレスを感じている場合
ここでは日常生活のストレスについては触れませんが、音楽のストレスの例をあげてみましょう。
何回も繰り返し練習しているのにうまく弾けない。
上達しないのは才能がないのでは?
本番で失敗してしまうのでは?
という心配が常につきまといます。

そんな時は、まず、楽曲を見直してみましょう。
どのような音楽表現が適切なのか?
必要以上にスピードや音量に頼りすぎていないか。
自分に必要以上の技術を要求していないか。

もし技術力が足りないとしたらそれを実現させるためのトレーニングを
具体的に考えてみましょう。
自由にコントロールできる身体があれば簡単に習得できそうですね。

バラトレをおすすめ

自分自身の経験から顎の状態を改善するのにはバラトレがおすすめです。
色々な矯正器具も有効かもしれませんが、あごを噛み締めている状態を作っているのは自分です。
まずは、自分の身体の使い方を見直していくことが重要です。

特に楽器演奏中は無我夢中に練習していることが多いですね。
そんな時、知らず知らずのうちに身体にストレスをかけています。

バラトレで、顎の骨格や筋肉について学ぶと間違った使い方をしていたことに気がつきます。
顎という一つのパーツだけを直すことより、身体全体のバランスを整えることによって顎の緊張が和らぎます。
そして、そのことによって自然と身体が自由に使えるようになり、演奏も自由におこなえるようになります。
一石二鳥ですね。

まとめ

歯ぎしり、噛みしめを音楽とは関係ないと見逃さないでください。
その噛みしめが良くなれば、疲れやトラブルが減るだけでなく、演奏がうまくいくようになるチャンスがあります。
楽曲を勉強するように、身体のことも勉強すると演奏が良くなります。
そして、からだ全体のバランスを上手にとれるようになったら、腕、手のコントロールが良くなり、演奏の悩みが減り練習、演奏が楽しくなります。

きっと「思いどおりの演奏」実現に役に立ちます!

最後までお読みいただきどうもありがとうございました。
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